<<前のページへ △メニューへ     
    10 11 12
次のページへ>>

「あの悲しそうな苦しそうな顔をご覧。どうだい。これなら満足だろう。」
 やがて感にたえたように、あの赤サソリがぎりぎりという歯軋りの音とともに一寸法師に話しかける。
「ああ、全く良い心持ちだよ。ひとつ唄おうかね。」
「ああ、歌うが良いさ。」
 赤サソリがうけると、一寸法師は楽しそうに笑いながら、実に下手な節まわしで安来節を唄い始める。そしてそれは珠子の哀切な悲鳴や哀願と混じって、まるで悪夢の中の光景のように感じられるのだった。
 二人による凌辱が終わったとき、珠子は可哀想に、大の字に縛り上げられたままがっくりとうなだれてすすり泣いていた。純潔を失ったばかりか、今まで聞いたこともない後ろによる交わりまで強要された事態に、彼女はこのままこの世から消え去ってしまいたいほどの絶望と悲哀に苛まれていた。
 一方、たっぷりと珠子の体を貪った二人の悪漢は、そんな哀れな生贄の姿を満足そうに眺めている。その時だった。あのみにくい一寸法師は、突然チョコチョコと珠子の足元に走りよる。そして彼女のまだ生え揃っていない下腹部の若草をわし掴みにした。
「ヒィエエエーエッ…何…何をなさるの…。」
 思いがけない行為に珠子の口からは、再び悲痛な声がほとばしる。
「ひひっ、お姉ちゃん、さっき初めて男をくわえた気分はどうだったかい。良かったかい、それとも天にものぼるような気分だったかい。」
 そんな珠子に一寸法師は、あの聞くだけで身の毛のよだつような声で、純潔を残酷に奪われたばかりの少女にはあまりに酷な質問をする。そして答えを躊躇っている少女の若草を、そのまま力まかせに毟り取ってしまった。
「ギャアアアーアッ…痛いーっ…いや…ヒイイィーイッ…いやぁーっ。」
恥丘全体が毟り取られそうな激痛に、珠子は体を激しく仰け反らせ、獣のような声で絶叫した。
「さあ、お姉ちゃん、答えるんだよ。さもないとここの毛を全部毟り取っちゃうよ。」
 しかし一寸法師は再び珠子の若草を握り締め、面白くて堪らないように言う。その恐ろしさ、おぞましさは喩えようもない。
「痛かった…痛かったの、体が裂けそうなくらい…。」
 珠子はやっとの思いでそれだけ言い、激しく泣きじゃくり始めた。
「へぇ、そうかい。それは可哀想なことをしたね。」
 一寸法師は、しかし何と残酷なのだろう、小気味良さそうに言うと、再び少女の初々しい茂みを毟り取り、その口から再び恐ろしい絶叫をほとばしらさせたのだ。
 そして可哀想に、令嬢珠子は、恐怖と苦痛のあまり床の上に恥ずかしい水しぶきをたて失禁してしまった。
「ああ…いやぁーっ…ご覧に…ご覧にならないで、恥ずかしいわ…誰か…ああ…神様助けて…。」
 珠子は恥ずかしさに気も狂わんばかりに哀願した。しかし彼女も、視線が一体どこに集中しているか痛いほど感じている。男たちの声高の哄笑が、さらに彼女を辱めていった。
 失禁が収まっても、珠子は気が狂わんばかりの恥ずかしさに、身も世もなく泣き狂い続けていた。つい昨日まで、何不自由ない生活を送っていた美少女が、前後を同時に犯された上、屈辱の放尿する姿までさらしたのだ。その恥ずかしさ、その屈辱は察するにあまり有る。しかしこんなことは珠子の味合わなければならない地獄の、まだほんの入り口に過ぎなかったのだ。
「おい、みんな、聞いての通りだ。お嬢さんは二人の相手では満足できなかったそうだひとつみんなで徹底的に可愛がってやんな。」
 赤サソリの言葉に、すぐに別の配下たちがそんな珠子に襲いかかる。
「ヒャアアアーアッ…いや…いやです…おやめになって…そんなこといやぁーっ。」
 もちろん珠子は悲鳴を上げ、哀願し、大の字の体をよじらせて抵抗しようとする。しかしその声もその苦悶も、いたずらにこの悪魔たちの残酷な欲情を高めるだけでしかない。たちまち珠子の美しい体は、再び二つのグロテスクな肉棒に貫かれてしまうのだった。
 それからはまさに地獄だった。珠子は、入れ替わり、立ち替わり人間の皮を着た悪魔たちに前後から徹底的に犯しぬかれた。彼らは一回では飽き足らず、二回、三回と繰返しこの美しい獲物の体を貪った。全身から滲み出る気品、可憐で美しく聡明そうな顔、白く滑らかで沁一つない肌、しなやかで清純そのものの均整の取れた姿態、女らしさをようやく見せ始めた乳房、どれをとってもまさにミス・トウキョウに恥じない珠子の姿、それも獣たちの残酷な凌辱にさらされて泣き悶える姿は、男たちの劣情をいやが上にも煽り立てずにはおかないのだ。
「私、私…舌を噛んで死にます…。」
 あまりの凄まじい凌辱に、堪り兼ねたように訴える少女の言葉にも、ただ一人それに加わらずじっとその姿を眺めるだけの赤サソリ、それだけに一層不気味な赤サソリは眉一つ動かさない。
「ほう、そうかね。死ねるもんなら死んでみな。死ぬ間のお嬢さんの体をたっぷり楽しんでやる。それだけじゃあない。お嬢さんのきれいな死体は死んでからも、硬直するまでまだ十分楽しめるのさ。そのあとは、素裸のまま銀座の柳にでも吊るしておいてやろうかね。」
「ああ…そんな…そんな…。」
 なんと恐ろしい言葉なのであろうか、珠子の目の前は絶望にまっ暗になりそうであった。珠子にとってその言葉は半分本気、そして半分はそう言えば許してもらえるのでは、という期待も込められていたのだ。自分の体が、死んだあとそんな恐ろしい辱めを受けると知っては、そして父や兄がどんなに嘆くかと思うと、とても死ねるものではない。絶望にさらに激しく泣きじゃくる少女への凌辱は、さらに容赦なく続けられたのだった。

<<前のページへ △メニューへ     
    10 11 12
次のページへ>>