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◆三人目:珠美◆

「キャアアアーアッ…ああっ…あああっ…いやぁーっ…許して下さい…助けて下さい…ヒイイイィーイッ…ああっ…死にたくない…お願い死にたくないよーっ。」
3年文学の東珠美はその公園の一角に設置されている木製のテーブルというか台の上に横たえられ、助けを求めて無残に泣き叫んでいた。既に上半身はブルーのワンピースをずたずたに引き裂かれ、ラベンダー色のブラジャーに包まれている豊か過ぎるほど豊かな胸をさらけ出していた。ショートカットにした珠美はいかにも快活そうな印象を受けるが、全くその通りのいつも明るく快活な娘だったが、今は可哀相なほど無惨に取り乱している。
 彼女の頭の隣に置かれたイラストでは、二十歳前後の、ちょうど珠美と同じ年頃の娘が胴体を斜めに分断され、上体を公園の遊具、ちょうど彼女の隣にある高さが一メートル余りのドーム状になっていて中空になり、子供が出入りできる程度の大きさの穴を幾つもあけたものにくくりつけられている。そして娘は目を見開き何事が叫ぼうとするかのように口を開いて息絶えていて、そして断面からは溢れ出ている様々な内臓がその無惨さと哀れさをさらに際立たせている。こんな姿にされると思うと、それはこんな風に泣き叫ばずには折れないだろう。

 そうこうするうちにワンピースは下半身も毟り取られ、さらに白のパンティも毟り取られるがブラジャーを剥ぎ取る気配がないのは、そのイラストの娘がやっぱり今珠美がしているのと同じ色のブラジャーをしているからに違いない。
「全く下着の色まで揃えてくれるとは至れり尽せりのお嬢さんだ。」
「ところでぶった切るのは右胸から左腰に向けてでいいんだよな。」
「ああ、いいぜ。そうそう左手も一緒にたたっ切るんだぜ。」
「わかってらあな。角度はこのくらいだな。」
さらに彼女を押さえつけている少年たちはどこから持ってきたのか、刃渡りが一メートル以上もある大鋸を弄くりながらそんなことを話し合っている。
「しかしこのイラストは何か鋭い太刀か斧のようなものですっぱりやったって感じだぜ。」
「じゃあお前はそれができるのか。この女子大生の女子を、こんなに見事に一刀両断できるのか。」
「できないのならすっこんでいろ。」
誰かがためらいがちに言うが、たちまち無数の反論に沈黙してしまう。
 「キャアアアーアッ…キャアアアーアッ…いやです…お願いいやぁーっ…ヒイイイィーイッ…許して下さい…お願いです…お願いだから…ヒイイイィーイッ…誰か助けてぇーっ。」
あのイラストの通り、鋸の刃を右乳房の下から左腰に当てられ、珠美は哀れに狂い泣いていた。死に物狂いで逃れようとのたうち暴れるが、しかし少年たちはその抵抗さえ楽しみながらその体を厳重に押さえつけている。もちろん一緒に切断する左腕はしっかりとその体に押し当てられている。

「それでは待たせるのも気の毒だからそろそろ始めるぜ。」
さらに鋸を持ったリーダー格の少年が言うと、押さえつけている者たちは満面に残酷な笑みを浮かべて頷く。
 「ギギャアアアーアッ…ギヒャギャアアアーアッ…いやだぁーっ…ぐわがっ…ギャアアアーアッ…ヒャアアアーアッ…グヒャアアアーアッ…お願い助けて…死ぬのはいやだ…ギィエエエーエッ…ヒイイイィーイッ…ヒイイイィーイッ…痛いーっ。」
珠美は咽喉を震わせて泣き叫んでいた。体は無残に引き攣り、海老のように仰け反り、押さえつけている少年たちの手を跳ね除けんばかりにのた打ち回る。
「ふふ、すっぱりもいいけど、こうじわじわやるのだって捨て難いよな。」
「しかし切断される途中で死んだら…。」
「その時はその時のことさ。」
が、少年たちもその手ごたえさえ楽しみながら面白そうに話し合っている。そしてその巨大な鋸はあのイラストの通り、彼女のしなやかな体に斜めに確実に食い込んでいき、下半身は既に鮮血にまみれている。

 「ギィエエエーエッ…ヒィエエエーエッ…ウギャアアアーアッ…ぐわわあっ…ギガヒャアアアーアッ…お母さん助けて…死にたくない…いやだ…ギイイイイィーイッ…こんな事いやだぁーっ。」
鋸は既に珠美の体の三分の一を切断し、彼女の絶叫とそれに混じる哀願はいよいよ無残さを増す。しかし苦悶のほうはやや収まってそれほどの抵抗もできなくなってしまい、少年たちももう適当に押さえつけてさえいればよい。
「どうしたんだい。もうだめなのか。」
「もうちょっと暴れてくれないとつまんないな。」
もっとも少年たちはちょっと物足りない様子だが、切り口からは内臓が姿を現し、その姿はいよいよ無残になるが容赦はない。鋸の刃は血と細かな肉片、内臓の破片のようなものを撒き散らしながらさらにこの快活な女子大生の体を切断していく。

「ぎううっ…ウゲェエエエーエッ…げぎひぃっ…ハギギヒイイイィーイッ…ギェギヒイイイィーイッ…。」
やがて鋸が直接背骨に触れるころ、珠美の口から断末魔にも似た絶叫が迸り、体を大きく震わせて大きく目を見開いたまま絶命してしまう。
 そして鋸はそのまま一挙にその体を斜めに両断し、左腕も切断してしまうと、無惨に目を見開き、その巨大な裂け目から肋骨の下縁をさらして胃や腸、腎臓などの内臓を垂れ下がらせている珠美は、そのコンクリート製の遊具に斜めに切断された上半身を括り付けられてしまう。そして断面から肝臓や腸の切れ端などを溢れさせている下半身は、その恥部をさらすように股間を大きく広げて、斜めに削ぎ切りにされてしまった左手と一緒にそのあたりに適当に転がされる。

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